イナズマイレブン アレスの天秤 オリオンの刻印への不満

アレスの天秤が始まってから色々と首を傾げたくなるような展開が続いているので他の方々も触れている部分と被るかもしれませんが個人的に気になる部分を書き記します。

肯定的評価もありますがここでは批判が多くなるのでそういったものを見たくない方はブラウザバックをお願いします。

円堂守

長くなるので他のキャラたちとは別枠です。

1.必殺技について

見た目的にも1番変化が大きいマジンザハンドですが無印のマジンザハンドは心臓に気を溜めて放つという技でしたがアレスの天秤(以下:アレス)からは心臓と全く関係のない技になっている上に魔神ではなく円堂守(以下 : 円堂)が止める構図になっており魔神をなぜ出したのかよく分からなくなってしまっています。

 

次はダイヤモンドハンドについてです。

円堂がクラリオのダイヤモンドレイに対抗して生み出した技ですが円堂がダイヤモンドに対してダイヤモンドをぶつけるということに疑問を覚えます。その理由としては無印17話の相手が鉄壁ならこっちはダイヤモンドの攻めをすればいいという言葉やアフロディのゴッドノウズに対してのマジンザハンドのようにこれまで相手を超えようとしてきた円堂が生み出した技としては毛色が違いすぎます。

 

2.円堂守の扱い

おそらく私が1番不満をもっているポイントです。

アレスでは伝説のキーパー・伝説のキャプテンという扱いで新雷門中と試合するまで失点0であり1言もセリフがなかった円堂ですがいざ登場すると新雷門中を勝たせるために露骨に弱体化を受けました。マジンザハンは側面からの攻撃に弱いと言われていましたが体の向きを変えれば済む話ですし新雷門を勝たせることと風神雷神を出すための強引なシナリオ展開に足を引っ張られる形になっていました。

 

次にオリオンの刻印(以下:オリオン)の中国戦についてです。

野坂がジャンプして横から蹴るだけで防げる天空隼弾を三人がかりじゃないと止められないというおかしなことになっています。今回も風神雷神と同じでザアシュラを出したいがためのシナリオ展開でした。ここで西陰と砂木沼を出さなければこの2人に出番がないと判断したのでしょうがそのせいで何度も同じ失敗を繰り返す円堂という構図が出来てしまっています。

そのあとの天崩地裂も6人がかりで止めているので円堂の格がどんどん落ちていっています。ここは相手が強いと受け取るべきなのでしょうがやりすぎです。

 

次にスペイン戦です。

曲がるダイヤモンドレイを止めるため西陰からキャスティングアームを習いダイヤモンドハンドをダイヤモンドアームに昇華させ止めました。ここもまぁまぁ気になりますが問題はこの後の豪炎寺の発言です。

あいつには天性のサッカーセンスが宿っている

一体彼は何を見てきたんだろうか。確かに発想と閃きで必殺技を完成させることもありそれも1つの才能といえるでしょう。しかし基本的に血がにじむような努力の末でありセンスがあるの一言で片づけて良いものではないはずです。

これらのことより強いのか弱いのか分からないキャラとなっているのが現状です。

 

過去作・また過去作キャラに関連するキャラ

 

1.必殺技について

オリオンで風丸にとって(ダークエンペラーズ時代を除いて)初めてのDF技であるスピニングディフェンスや不動のマキシマムサーカスなど嬉しいこともありました。

しかし必殺技に関しては許せないことや見たいものが見れていないというを私は感じています。

例えば、吹雪兄弟に関してはせっかくのパラレルで生き残ったので士郎ではなくアツヤのエターナルブリザードを見れると期待していましたがオーバーライドによる技であったり本来の2人技であるウルフレジェンドが見れると思ったら氷結のグングニルを使うなど違うそうじゃない状態が続いています。確かにホワイトダブルインパクトも氷結のグングニルも良かったです。しかしこの2つの技を使った後でも出来たことだと思います。

 

次に豪炎寺のラストリゾートですが明日人と野坂、そして灰崎に継承するという前提で作られた技とさえ思えます。炎のストライカーと呼ばている豪炎寺のサッカーの答えともいえる技が炎とまったく関係のない技になっていることが違和感すごいですしね。

 

 次にアフロディのヘブンズタイムについてです。

これまで時を止めているのか超高速で動いているのかあやふや部分もありましたがオリオンにてただの暗示だと説明されたときは何を言っているのかよくわかりませんでした。ヘブンズタイムはただのゴーストロックの強化版でありアフロディ暗示で神と名乗っていたことになりました。中途半端に理屈付けしたせいで風が発生する意味がより分からなくなりました。

 

2.扱いについて

長くなるので特に気になる2人だけをピックアップします。

1人目は不動です。無印では鬼道に並ぶ天才ゲームメーカーとして第2の司令塔として活躍した不動ですがアレス時空ではひねくれているけど実は熱いやつという風になっています。試合中シュート以外の活躍はしません。オリオンのウズベキスタン戦では不動がいるのに司令塔が不在となっています。私は鬼道、野坂、不動の三人でデュアルタイフーンの強化版が見れるかと思っていましたがそんなことはなく雑に退場していきました。

 

2人目は砂木沼です。オリオンではザ・アシュラ以外目立った活躍もなく完全なネタ枠扱いです。ワームホールで止めたボールを剛陣が飛び込んでゴールしたのはいまだに納得がいきません。無印で円堂が試合に出ることを止められている時や試合に出られなかった2試合しか立向居の出番がなかったことを考えたら3人GKは明らかに多いのはわかっていましたが砂木沼ならどんなに不遇な扱いをしても許されるだろうという考えが透けて見えます。

補充としてのりかがGKに参加した影響で砂木沼がGKとして1度も活躍することなくMFに移りました。砂木沼をMFにする展開を初めから考えていたのならば砂木沼ではなく別のキャラを代表にした方が良かったのではないかと思います。

 

総集編の必殺技のツッコミを入れる回のように視聴者側のいじり方を公式がやってしまうとこうなってしますという悪い例となっています。

 

新雷門(伊那国)中学

1.伊那国中について

この作品そのものの批判になってしまいますがこの作品の失敗は雷門にこだわりすぎたという点だと思います。正直伊那国イレブンのキャラのほとんどは明日人含めまったく魅力を感じません。風丸や豪炎寺という旧雷門中のキャラたちに今の雷門は強いと言わせてましたが魅力がない上に掘り下げがまったくされずただただ主人公補正で勝ち上がっていくチームという印象を受けます。

努力したと本人たちは言っていますがほぼ描写がないので頑張ったアピールにしか見えません。世界大会も明らかに監督贔屓でメンバー入りしているであろう選手がいるのも気になります。栗松が何人もいる気分です。

 

2.稲森明日人について

上記にあるように明日人に対して私はまったく魅力を感じません。公式からは太陽に選ばれたサッカー小僧という呼び名を付けられていますが正直キャラとしては円堂の劣化版とさえいえるでしょう。記者からもチームのムードメーカーと呼ばれており明日人が栗松枠だとは思ってもいませんでした。

 

しかし不要かと言われたらそうではなく問題なのは明日人が主人公であるということです。明日人の事情も現在の離脱も主人公でなくとも出来る話なので灰崎に影響を与えた人物という程度で主人公はあくまで灰崎と野坂ということにすれば深い掘り下げも必要なくなります。

 

剛陣、野坂という脚本家に愛されたキャラたち

1.剛陣鉄之助

伊那国中イレブン、延いてはイナズマジャパンの中で唯一まともに特訓描写がなされたキャラ。アレスの決勝戦では決勝点を決め、中国戦では1話まるまる使って特訓描写(上記にもあるようにこの作品は努力描写が無く頑張ったと説明が入るだけがほとんど)をした後初得点を決めるという贔屓ぶり。作中でも最終兵器、侮ってはいけない存在とさえ言われ露骨な持ち上げが行われています。

 

2.野坂悠馬

 戦術の皇帝と呼ばれ世界大会ではピックアップされてない試合がないほど活躍しています。さすおにに近い何かを感じます。

 再登場した際、豪炎寺と同じくらいの感動があったといわれていますが個人的には上記にあるように不動がいるにも関わらず司令塔がいないとされている、イナズマジャパンがなぜか司令塔がいないと最初のポジショニングすらまともに出来ないという不自然な状態となっていたことや再登場まで期間(1話~9話)が短すぎる、元々戻ってくると言っていたことからイナズマイレブン2のオマージュ以上のものを感じませんでした。

 

豪炎寺はゲームは2章~8章の期間、アニメは30話~52話の計22話分でした。そもそも豪炎寺は妹を人質に取られていたため状況が違いすぎます。

 

イナズマイレブンとして

 1.超次元サッカー

これまで影山の鉄骨落としやフィフスセクターによる管理サッカーなど試合の妨害や八百長などの外部からの圧力は何度もありました。しかし敵となる選手たちは神のアクアやエイリア石などのドーピングや訓練された強化選手など様々でしたが試合中はサッカーで戦っていました。しかしオリオンでは選手が刃物やレーザー光線、まきびしなどやりたい放題です。超次元であってもサッカーではあったイナズマイレブンでこのようなことをしたことは純粋に悲しかったです。

スペイン戦で気持ちの良い試合という言葉が連呼されていましたが実際は相手の弱点を突き続けるというもので気持ちの良い試合の定義が不正をしていないというものになっている気がします。

 

 2.1つの作品として

イナズマイレブンオリオンの刻印のWikipediaにこんな文章がのっていました。

 

各国の代表チームのメンバーは、旧作と様変わりしており、基本的に海外代表メンバーは入れ替えている。理由として総監督で原案・シリーズ構成の日野晃博は、「そうしないと新しい気持ちで観られず、過去のリバイバルものみたいになってしまうと思ったのです」と述べている。

 

アメリカは同チームでしたが排除され全てのチームが総入れ替えとなっているは本当です。しかし、ここで注目したいのは日野社長の「そうしないと新しい気持ちで観られず、過去のリバイバルものみたいになってしまうと思ったのです」という言葉です。この過去作オマージュだらけの作品でよくもまあこんなことが言えたなと思いました。

光と充の話のようにやりたいことは伝わってきます。ただ本当に伝わってくるだけでやりたいこと辿り着くまでの過程が雑すぎてすべてが台無しになってしまっています。

 

最後に

ここまで長々と書いてきて結局のところ私が言いたいことは一つです。

 

過去作キャラを雑に扱うのはやめろということです。

 

アレス・オリオンが無印のパラレルである必要性があったかと言うとパラレルである必要性はありませんでした。無印時空とは関係のない別の時空を用意しても成り立つシナリオです。それでは何故無印時空のパラレルにしたのかを考えたところ、無印キャラを登場させることで過去作ファンを逃がさないためであるということだと思い至りました。実際私がこの作品を見続けているのは無印キャラがいるからです。ですが退場していくキャラは無印キャラばかりであり、これといった活躍もしません。活躍しても1回きりだったり活躍したら退場します。こんな扱いを受けるのならば無印キャラを出演させて欲しくはなかったです。

 

これまでアニメとゲームでは大筋は同じでも細かいところ違ってきました。今回もそれと同じでゲームであれば明日人にも好感が持てると信じています。手のひらドリルになる日を楽しみにしています。まぁゲームが発売すればの話ですがね